すべての人にアートを

仙台を拠点に活動するNPO法人アートワークショップすんぷちょの活動ブログです。

お話の魔法ーダンスであそぼっ!たきざわ報告ー

「人口日本一の村」岩手県滝沢村から平成26年1月に市になった滝沢市
人口55,106人のこの地にはすんぷちょ設立時から支えてくれている会員さんがいらっしゃいます。
お子さん3人を育てるその会員さんから、「滝沢市子育て支援のような取り組みがすくなくて」という声を頂いたのはたしか2年前。。

ならば親子で参加できて、身体も心もほぐれるワークショップをすんぷちょで企画してみよう!と始まったのが「アートであそぼっ」です。2016年度は子ども夢基金からの助成を受けて、ダンス、積み木、演劇、人形劇のワークショップを年間4回開催することとなりました。

そして先日はその第一弾!ダンスであそぼっ!です。ファシリテーターは西海石みかささん、アシスタントに佐々木博美さん、佐々木大喜さんです。
受付を開始すると、ぼちぼちと集まる子どもたち、パパママたち。みんなちょっと緊張気味の表情。
今回の参加者は親子5組、17人の方々だったのですが、そのうち3家族がパパも一緒に一家みんなで来てくれていました。仙台ではちょっと珍しいかなぁ。家族で参加して下さるって嬉しいですね。

さて時間になったら、ワークショップの始まりです。
今回のワークショップ、面白いのは物語仕立てになっていて、いつのまにか参加者は「まめたろう」と一緒に宝物を探す旅に出発する、という導入です。


まめたろう(佐々木大喜)さんと、お供のおサルさん(西海石みかささん)、そしてまめダンスのひろみさん(佐々木博美さん)(※すみませんこの紹介ではなんのことやらですね。。)の3人が織り成す、笑いとダンスと絵本とわらべうたと笑顔の珍道中に、子どももおとなも大盛り上がり!

この手法、演劇教育でいうティーチャーインロールという手法にとても良く似ているなぁと思いました。
ティーチャーインロールとは?
英国での教育現場で取り入れられる演劇手法なのですが、教師が架空の登場人物に扮して学びを導いていくことによって、子どもたちは体験的に学習を進められるというもの。

(冒険の途中、みんなで弁慶になって橋を渡るシーン)
今回のワークショップでは、はじめてすんぷちょのワークショップに参加する方が多く、事前の予約でも「どんなことするんですか?」という質問もあったことから、きっとみなさん緊張と不安と期待が少しずつ入り混じった心境だったと思います。

そんな中現れた、愉快な3人組「おさる」と「まめたろう」と「まめダンスの博美さん」!(※3人目だけ架空と現実が混じった名前。。)
子どもたちは、自然と物語の中に入っていくことで「あ、お話の世界であそんでいいんだ!」って気がつくのだと思います。ダンスの真似をしたり、おサルの動きにケラケラ笑ったり!そんな子どもたちを観ていて、表情が柔らかくなってくるパパやママたち。
ワークショップといってもその場にいるみんなで時間を共有し、楽しみをみつけていく協働作業のようなもの。参加者をソフトに受け止めたり、時にはぐいっと引っ張り上げたり、そのファシリテーションに全てがかかっています。

開始20分で「ぎゅ」っとみんなの意識が物語りの世界に向かった瞬間、これぞアートの力、アーティストの力!だと思いました。

(橋にみたてたビニール紐の上をみんな上手に渡るシーン)

今回アシスタントとしてきてくださった佐々木博美さんは「みやぎ親子読書をすすめる会」やご自宅で文庫「だいちゃん文庫」を開いたり、読み聞かせ活動などをされています。今回のワークの中では3冊の絵本を使ったシーンを担当してくださいました。
なかでも子どもたちに大人気だったのは「なっとうさんがね」というとよたかずひこさんの絵本を使ったしーん。ねっば、ねっば、ねっば、ねっばーーと歌う博美さんの歌が子どもたちに大うけでした。
「絵本はどんなふうに読んでもいい、勝手に節をつけてもいいし、絵本を下において一緒に動いてみたっていいし、もっと自由に読み聞かせしていい、ということを伝えたい」
とおっしゃっていました。
アンケートにも「絵本もダンスにつながるんですね!おどろきました」という声がありました。

(冒険の途中でであった動物の動きを絵本ももとに真似してみるシーン)

最期はまめたろうの宝物をみんなで見つけだすことができて、旅は終わり。
たくさん動いてお腹がすいたら、みんなでおやつの時間となりました。
このプログラムはワークショップの後に必ずお茶っこの時間を設けています。ママ同士、子ども同士、ファシリテーターと、始まる前よりもすこーし距離が縮まったところで、交流するのが目的です。

(宝物である風船をみんなで飛ばしてみるシーン)

帰り道、今回のご縁を頂いた会員のご家族のみなさんと、「土日ジャンボ」という場所でラーメンを食べました。ひろーい敷地に八百屋さん、骨董屋さん、魚屋さん、乾物屋さんなどとにかく色んなものが売っている朝市みたいな雰囲気に、気分はわくわく。土日しか営業していないそうですが、滝沢を訪れた際にはぜひ!ラーメンおすすめです。

さて、次回は何を食べようかな、、、ではなくて、次回は積み木であそぼっ!
手のひらに乗るサイズの四方形の積み木が何百!と出現します。身体にかけてみたり、とにかくつみあげてみたり、道を作ってみたり、最後にはライトアップも!?あるかもです。
ファシリテーターは積み木ワークを各地で実践している阿部恵さん、福島県南相馬市から震災後非難した新潟で積み木と出会い、現在は仙台にて活動をされています。
こちらもとっても楽しそう!

遠方の方も滝沢市観光がてらぜひご参加ください!近くには小岩井農場もあって、雄大な岩手山もみれてこれからの季節おすすめですよー(おいかわたかこ)

第二回 「積み木であそぼっ!」
日にち 8月7日(日)
案内役 阿部恵
場所:滝沢市公民館

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