読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

すべての人にアートを

仙台を拠点に活動するNPO法人アートワークショップすんぷちょの活動ブログです。

自閉症の子どものための感覚演劇「ちいさなうみ」稽古日誌

クラウドファンディングでの資金をもとに、製作に入っている自閉症の子どものための感覚演劇作品のタイトルが決まりました。(プロジェクトページはこちら→

readyfor.jp

フラットシアターシリーズ「ちいさなうみ」です。

海をモチーフに、子ども達の様々な感覚にアプローチしながら、歌いかけ、優しく寄り添います。
フラットシアターシリーズはオイリーカートからの学びをもとに、自閉症、重度重複障害、幼児向けの演劇作品を製作するシリーズです。
今回はシリーズの第一弾であるちいさなうみの創作過程を少しだけご紹介します。
(おいかわたかこ)

■素材選びは感覚選び

製作のはじめは、ありとあらゆる素材を使ってどんな感覚と使うかの研究をしました。

綿、しゃぼんだま、うちわ、風船、木の実、枝、泡、柔らかい布、水を入れたペットボトル、コーンスターチを水で溶いたもの、スパンコールなどなど。

俳優同士でそれぞれが選らんだ素材を使い、短いショーを作って見合いながら、その素材がどんな感覚に訴えかけるものか研究しました。

 

 f:id:sunpdayo:20170514165605p:plain

出演者の1人、飯沼由和さんはペットボトルに水を入れたものを使って、海の中を泳ぐキャラクターになりました。「あわあわ、あわあわ」と言いながら、水の音を響かせます。のちに飯沼さんは「あわあわさん」になりました。仙台を中心に活動する俳優である飯沼さんは、低音の素敵な声をもっています。その声で響かせる「あわあわ」は、深い海の底から聞こえてくる地底の声のよう!
その他の出演者もそれぞれ「もふもふさん」「ひゅーひゅーさん」「ざらざらさん」と命名!素材から連想される音をおのまとぺを使ってキャラクターに近づけていきました。

■展開にかかせない「歌」

台詞で物語を進行していく通常の演劇と違って、場面の展開や進行に「歌」をたくさん使います。今回音楽を担当しているのはコントラバス奏者の勝本宣男さん。普段はジャズのベースを担当しています。
演出の西海石みかささんが作詞、勝本さんが作曲した歌は、優しい3拍子、ブルース調、親しみやすいハ長調、などバラエティ豊かでどれも素敵な曲ばかり。今回の俳優陣は女性2人、男性2人なので混声2部合唱にアレンジしていきました。

youtu.be

 ■試して、試して、つくる

今回の創作過程では、俳優が実際に自閉症の子どもたちが通う施設にお伺いして子ども達に短いショーを体験してもらっています。これは使っている素材の使い方の研究や、子ども達の反応をみながらショーを組み立てていく目的をもっています。

研究にご協力いただいているのは、松森にある放課後等デイサービス「もりのひろば」さん、若林にある「あゆみ」さんです。
感覚というのは刺激された当人が強く感じるもの。演じる側の「たぶんこうだろう」というのは予想でしかありません、達成したいのは当人が「感じて」「楽しむ」こと。だから、どこまでも子ども達の感覚に寄り添う必要があります。

構成を考え、試し、反応を観て、改良する、ビジネスでいうPDCAをフル回転しております!

■公演情報解禁!

このような感じで創作中の「ちいさなうみ」ですが7月に公演を行います。
クラウドファンディングでの寄付者の皆様へはこの公演を含めた報告書を送付予定です、リターンについては今しばらくお待ちくださいませ。お楽しみに!

フラットシアターシリーズ自閉症の子どものための感覚演劇「ちいさなうみ」

日時:2017年7月25・26日(火・水)

場所:せんだい演劇工房10-BOX box3
定員:一回の公演につき6組
演出:西海石みかさ
出演:飯沼由和、川熊美貴、佐々木大喜、渋谷裕子
音楽:勝本宣男
美術:関本欣哉
プロデューサー:及川多香子

※その他チケット情報などは後日リリース予定